モデルルーム編
購入を検討したい物件が決まったら次にモデルルームを見に行くことになります。モデルルームは洒落たインテリアで飾られ、設備や内装仕上げは有料のオプションが多用され、最大限の演出をしてイメージをつくり上げられています。特に、小ぶりの家具で広く見せる技は常習化していますのでご注意を。ワクワクする気持ちを抑えて、努めて冷静にチェックしましょう。
1. 内装の材料や色などのイメージを大雑把に把握する
2. 標準設備の設備機器を確認する
3. 「パンフレット」と「図面集」をもらってくる
4. 販売担当者にチェックリストを渡してくる
5. 納まりのチェックポイントを写真に撮る
<ポイントその1>内装の材料や色などイメージを把握しよう!
モデルルームに行ったら、まずは内装の材料や色などのイメージを大雑把に把握しましょう。
<ポイントその2>どれがオプションなのを見極めよう!
通常、設備は内装仕上げは標準仕様による価格が設定され、表示されています。オプションとは「追加料金を払うことで、よりグレードの高い設備を設置し、内装もよりよい材料を使って仕上げる」ということ。たいていオプションには直径1cm程度のシールを貼ってありますので、どれが標準でどれがオプションかをしっかり確認しましょう。特に、食器洗浄機や浄水器など生活に直接関連する設備機器は要チェック。他物件との比較にも役立ちます。
<ポイントその3>「パンフレット」と「図面集」は必ず手に入れよう!
モデルルームに行ったら、「パンフレット」と「図面集」をもらうことを忘れずに。購入判断は、構造の特徴や性能などを記載したパンフレットが大きな役割を果たします。このパンフレットに記載されているか、別冊で作成されている図面集も必須です。事業主や物件によって記載内容は異なりますが、敷地配置図、各階の平面図、東西南北から見た建物の立面図、ある任意の部分を縦に切断した断面図、そして専有部のタイプ別平面図が基本的な記載内容です。外部・内部・設備などの仕上げについての概要も書かれています。ただし、図面集には細やかな寸法や仕上げなどの詳細情報は「設計図書」で確認する必要があります。
<ポイントその4>販売担当者にチェックリストを渡す!
「担当者がいい人だから」という理由で購入を決めるのはキケンです。担当者はあくまで売主から販売を委託されているだけなので、買った後にトラブルが発生してもケアしてくれません。
では、信頼できる販売業者かどうかを見分ける方法とは?マンションの特徴やアピールポイントをひととおり聞いた後、デメリットについて質問してみてください。デメリットをしっかり説明でき、なおかつそれを打ち消す納得できる説明ができれば、信頼できる担当者だといえるでしょう。
ここまで述べてきたことをやって、購入を検討したい物件を絞ったら、「購入検討チェックシート」を販売担当者に渡し、売主に記入してもらうよう依頼しましょう。
<ポイントその5>使用材料と「納まり」を写真に撮っておこう!
モデルルーム見学でもうひとつ忘れてはならないのが、使用されている材料や「納まり」を写真に撮ることです。
「納まり」とは、「現場で取り付けられる様々な部材の組み合わせ具合」のこと。あらかじめ備え付けられている設備や家具などの仕上げ方法がどうなっているか、こういった細かい仕上げについては、図面集や設計と所にも書かれていないことが多いので、モデルルームと同じ仕様にさせるための証拠写真を撮っておくわけです。また設備機器のメーカーをメモしておきましょう。契約して、引渡し前の内覧会で、モデルルームと違った納まりになっていたり、メーカーが違っていたりした場合の確たる証拠になります。
【納まりのチェックポイント】
洗面室 | ・洗面化粧台の細かな部分⇒収納部など ・洗面化粧台や選択パンまわりの納まり⇒壁とのすき間がないかなど ・収納部の扉の有無や棚板の枚数などの納まり |
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トイレ | ・ペーパーホルダーや便器の仕様 ・手洗いカウンターなどの納まり |
キッチン | ・システムキッチンまわりの納まり ・シンク下の配管の納まり ・レンジ部壁の耐火パネルと壁との取り合い部分 |
リビングなど各居室 | ・給気口の径や位置 ・収納部の納まり ・戸当たりやあおり止めの有無 |